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嶋田 賢三郎

アートデイズ

グループ:Book

ランキング:573

価格:¥ 1,890

ポイント:18 pt

発売日:2008-10

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カスタマーレビュー

名門企業も舵取る人達の倫理観で沈む。  (2008-12-10)
明治の半ばに設立され120年の超名門企業の一つ「トウボウ」は、兵頭忠士社長と桜木英智副社長のコンビが嘘に嘘を厚塗りし、しかも昔から歴代のトップが粉飾に手を染めてきた腐りきった組織の内輪話だ。一応架空とはしても誰もが知っている大事件をそのまま名前を置き換え、臨場感に溢れ、読みやすい文体で560ページの大作も読者を飽きさせない。しかしそれにしてもエンロン事件以降、新会社法、金融商品取引法にて企業に更に網を掛け、企業統治だ、内部統制だ、企業コンプライアンスだ、Going Concernだと、言葉が先走り氾濫しているが、これで「トウボウ」のような企業犯罪はなくなっていくのだろうか。段々米国的に株主に眼を向けるようになり株主の為のみに経営を行なっているような昨今、四半期の近視眼的な業績に血眼になり、業績不振を責められ、赤字どころか債務超過に陥るような瀬戸際には、「トウボウ」のように倫理より利益を選んでしまう企業や経営者はなくならないのでは。また米国とまではいかないが、代々トップは経営責任より役員報酬、役員慰労金に興味あり、不祥事はそのまま後任に受け継がれる企業もなくならないのでは。兵頭社長や桜木副社長から「決算数字を何とかしろ」と厳命を受けるように、一般企業も経営トップの不法行為に敢然と阻止できない管理部門責任者も出てくるのでは。結局は社長の資質の低さ、倫理観の欠如、統帥権の使い方の誤り、それに保身が邪魔をし、内部通報も機能せず、監査法人の監査自体も限界があり、監査役会は未だに機能しないという、これら全てが合わさればまたいつかエンロン級とは言わなくとも「トウボウ」級はすぐ次にそっと控えているか。

真実とは何か  (2008-12-01)
本書は誰もが一度耳にしたことがある、超有名企業カネボウの粉飾事件の真相を描いた小説という名の実話である。読み始めると、その当時の関係者にでもなったかのごとくリアルな会話のやり取りと人間模様に、瞬時に引き込まれていく。
普段新聞や雑誌で得ている情報がどこまで真実なのか?欺瞞に満ちたこの世の中に、どこまで自己を真実とし、主張出来るのか考えさせられた。私も一家のサラリーマン。家族を思えば、社長(上司)が白と言えば黒なんて、ましてたった一人なら尚更、目の前の己の保身に走ってしまう弱気人間だろう。著者の嶋田氏はそのため2度の左遷にあったという。ほとんどが実話であるが残念ながら、番匠(著者嶋田氏)を支える朝霧ゆうなはフィクションであり、番匠自身もニューヨークにはいない。男はどうしてもこういう女性に夢を見るのだろう。だが現実は悲しく、心の支えもなく番匠は当時一人で戦い抜いた。その結果番匠が得たものとは・・・
ビジネスマンなら必ず読んで、自問してほしい。今自分がしていることは本当に真実なのか?

著者の倫理観を問う  (2008-11-27)
まるで、子供の告げ口である。少なからず専門分野の著者嶋田氏、何故、社に在籍中戦わなかったのか。不起訴処分になったと言うことであっても、起訴された事実は、過去であろうと同罪ではないのか。現在NYに在住との事。社員であった時、女性問題で起訴されたり、常務まで、上りつめたのは、ここで暴露本の中に登場する幹部のお陰ではないのか。人として、人生を終えるとき、何人の人に心から感謝して終えれるのか、今一度自分の事は棚にあげずに、責任には時効なしの意味を自分の事として見つめ直して欲しい。ある意味、この書籍は人の醜さを一番卑怯で卑しい事は何か、と気づかせてくれる書籍。最後に嶋田氏、人に生まれて、してはいけない事は何ですか。醜いことは書き残さず、醜いと気づいた時に、心と知恵をしぼって正すことです。

リアル!  (2008-11-21)
08/11/19の日経新聞の書評を参考に購入。
書評子の『ひさしぶりの五つ星』という書き出しにキャッチされる。

著者はカネボウの財務経理担当重役というから、実録小説であろう。
オールドジャパンを代表するカネボウの凋落から崩壊までが描かれている。

粉飾決算を繰り返す企業風土がいかに生まれたのか?
読者はそれぞれの答えをもつだろう。

ひびわれた名門企業をのりづけしつづける主人公、番匠。「営業の神様」といわれた兵藤社長とメインバンクからきた桜木副社長のコンビ。この二人のルサンチマンと保身がカネボウにとどめを刺した。天皇といわれカネボウに君臨し続けた西峰。番匠の理解者でありながら西峰にあらがうことのできない、伊志井副会長。メインバンクの住友頭取重宗は、カネボウをつぶす決断をする。粉飾された決算書にお墨付きを与えてしまう、監査法人中央青山の公認会計士たち。
崩れかけたカネボウにたかる企業。ファンド。

大小はあろうが、現在進行形の日本的企業風土の原型を見た。

ただ、私の知っているカネボウ関係者は、いまでもカネボウに在籍していたことを誇りに持っている。彼らの心の中のカネボウは、超名門企業なのだ。

責任に時効なしー本当です。  (2008-11-20)
タイトルに興味があって購入してみました。最初は内容が難しいかなと思いましたが、読み進むうちになんとなく理解ができ(注釈とかあったからでしょうかね)、特に化粧品部門の買収時の章は本当に興味深かったです。小説ということですが、現実にあったことがかなり盛り込まれているのでしょう。読み終わった後、今の世の中について改めて考えてしましました。どんな人間にも「責任」はありますが、組織のトップに属すると言われている人達のその「責任」はその組織の生死を握っていることをこの小説は証明しています。理不尽な世の中ですが、その「責任」を持った時どう対処すべきか・・・・多くの人に、特に組織のトップに属する方に読んでもらいたい本でした。

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